たるみの原因
顔の皮膚がたるんでしまうと、フェイスラインがもたついたり、疲れた印象を与えてしまったりと実年齢以上に老けて見えてしまいます。 そんなたるみを何とかしたいと思っている方は多いものの、肝心のたるみの原因を知っている方は意外にも少ないのではないでしょうか。 この記事では、そんなたるみの原因についてご紹介します。
たるみを引き起こす原因
やみくもにセルフケアを行うのは良い対策法とは言えません。まずは何がたるみの原因となっているのかを知ることが大切です。
真皮層の衰え
私たちの肌は、上から表皮・真皮・皮下組織の3層になっています。そのうちの真皮は、コラーゲンやエラスチンなどで構成されています。このコラーゲンやエラスチンは肌のハリや弾力を保つために必要不可欠な成分なのですが、加齢に伴ってだんだんと減少していきます。そのため、肌がたるみやすくなるのです。
ターンオーバーの乱れ
私たちの肌が表皮・真皮・皮下組織の3層になっているということはすでに説明しましたが、この中の表皮をさらに詳しく見ていくと、角質層・顆粒層・有棘層・基底層の4層になっています。
一番下の基底層で作られた新たな細胞は、成長しながら徐々に押し上げられて一番上の角質層に到達します。すると、古くなった細胞は垢となって自然に剥がれ落ちていきます。このような肌の新陳代謝は「ターンオーバー」と呼ばれます。
ターンオーバーのサイクルは約28日と言われていますが、それはあくまで20代のころのお話です。30代、40代と年齢を重ねていくとターンオーバーのサイクルは遅くなっていきます。
ターンオーバーのサイクルが遅くなると、本来剥がれ落ちるはずの古い細胞がいつまでも肌表面に残り、硬く柔軟性のない肌質になってしまうので、たるみにつながります。
表情筋の衰え
顔には約30種類の表情筋があり、その筋肉が肌を内側から支えてくれています。しかし、年齢を重ねるにしたがって表情筋は衰えていきます。表情筋は顔の皮膚とくっついているため、筋肉が衰えてたるんでいくと、顔の皮膚も一緒にたるんでしまうのです。
さらに、表情筋は日常的に使われないと衰えていきます。普段から無表情でいることが多い人は、若いうちから肌がたるんでしまうおそれがあるので注意が必要です。
姿勢
姿勢がたるみと関係あるの?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、大いにあります。
例えば、背中を丸め、あごを突き出したような姿勢でデスクワークをしていたとします。実はこのとき、首の後ろ側の筋肉は縮み、首の全面の皮膚が下に引っ張られます。いつの間にか口がへの字になっていたり、口があいているという人は、皮膚が下に引っ張られている証拠です。これが日常的に繰り返されることによって、たるみやすくなってしまうのです。
生活習慣
食事が偏っている、睡眠時間がいつも短いなどの生活習慣もたるみの原因になります。
食生活
近年、「糖化」と言う言葉が注目を集めています。糖化というのは、過剰に摂取された糖が体内のタンパク質とくっついて細胞を劣化させてしまうことです。実は肌のハリや弾力に関係するコラーゲンもタンパク質でできています。
そのため、炭水化物中心の食生活や、甘いものの摂りすぎはたるみにつながります。
睡眠
忙しい現代人は睡眠時間をつい削ってしまいがちですが、十分な睡眠は美しい肌を保つためには非常に重要です。
というのも、私たちが寝ている間にターンオーバーを促進させる成長ホルモンが最も多く分泌されるからです。
短く、そして質の悪い睡眠はターンオーバーの乱れを助長するので、肌がたるみやすくなります。
まとめ
顔がたるんでしまう原因にはさまざまなものがあり、それぞれが複雑に作用しあっています。そのため、紫外線対策だけを行っても、睡眠時間が短かったり、姿勢が良くなければたるみはなかなか改善されません。
たるみ対策というと、何か特別なことをしなければいけないのかな…とも思いますが、普段何気なく行っている癖や習慣を改善することこそが対策になります。
自分の行動がたるみの原因になっていないか、今一度見直してみてください。